滞納税金の減免・猶予について

 約1年ぶりのブログ更新です。

 

 最近、滞納税金を免除して貰えるかどうかについて、相次いで質問がありましたので、これを機会にまとめてみました。

 

 法令上、滞納税金の減額・免除・猶予を求める方法として、以下の方法があります。

  1. 延滞税の免除(国税通則法63⑥四、地方税法20の9の5②三)
     本税全部を支払える場合が対象です。ただ、この場合、免除を受けることができるのは、「執行機関」です。「執行機関」には、破産手続中の破産管財人も含まれますが、いずれにせよ、破産していない場合には、この制度は使えません。
  2. 延滞金の減免(地方税法)
     地方税が対象です。この場合、本税全部を払えるかどうかは関係なく、「やむを得ない事由があると認める場合」に、延滞金の減免が認められます。
     ただ、実際の運用は、地方自治体によって違いがあるようです。
  3. 条例による減免(地方税法)
     地方税が対象です。条例で、「天災その他特別の事情がある場合」に、地方税を減免することができるとされています。地域によっては、活用することができるでしょう。
  4. 滞納処分の執行停止(国税徴収法153、地方税法15の7)
     滞納処分の対象となる財産がないとき、滞納処分の執行により生活が著しく急迫するおそれがあるときなどは、滞納処分の執行が停止されます。
     これだけで税金が減免されるわけではありませんが、滞納処分停止が3年間続くと、滞納処分の対象となった税金については納税義務が消滅します。
  5. 納税の猶予(国税通則法46、地方税法15)
     税金の減免そのものではありませんが、税金を一度に支払うと生活維持や事業に著しい支障が生じるときは、納税の猶予を求める方法があります。
     納税を猶予できる期間は1年間ですが、再申請すれば2年間まで猶予してもらうことができます。また、その間の延滞税は、原則として半分になります。

 

 以上の各方法は、法令の文面上、「減免(免除、猶予)することが『できる』」という書きぶりになっており、法律上、滞納税金の減免を請求できるわけではありませんが、税金の支払いに困っている人は、試してみる価値があると思います。