沖縄という「外国」

昔、何かの本で、明治時代以前の沖縄の歴史が以下のように区分されていると書いてあった。

 

「貝塚時代」

「グスク時代」

「三山時代」

「第一尚氏王朝(古琉球)」

「第二尚氏王朝」

 

むむう、本土の歴史とは全然違う。歴史マニアとしては、一つ、もう少し詳しく沖縄の歴史を学ばねばなるまい。

 

・・・とつらつら思っていたところに、那覇空港の土産物屋で見つけたのが、「目からウロコの琉球・沖縄史」(上里隆史著 ボーダーインク)という本であった。

 

で、読み始めてみると、あまりに面白くて、目からウロコが1ダースは落ちました。

 

「昔の沖縄人は頭にターバンを巻いていた」とか

「古琉球時代では外国人も宰相に登用されていた」とか、

「第二尚氏の王族は和食を日常的に食べていた」とか、

「古琉球時代の琉球は仏教王国だった」とか

 

読んでみて、へえーって驚くことばかり。

とても面白かったので、同じく歴史マニアである父に本をプレゼントし、自分用にもう1冊注文した次第。

 

で、注文するために、出版社であるボーダーインクのサイトを除いてみると、「沖縄観光」、「沖縄のくらし」、「沖縄の島々」、「沖縄の歴史、風俗」、「沖縄の文学」など、発売されている本がどこまでいっても

「おきなわ」

「おきなわ」

「おきなわ」

づくしであるのに、圧倒されてしまった。

 

本書を読むと、沖縄は「外国」だったのだということが良く分かる。

そして、今こそ沖縄は日本に属しているが、軽々しく「日本古来の伝統」「日本的価値観」などといった言葉を振り回してはいかんなということも分かる。

 

理由は、簡単。

「沖縄」は、本土とは違う歴史を歩んできたからだ。

 

ちなみに、本書ではあまり詳しく触れられていないが、先島諸島(宮古地方、八重山地方)では、沖縄本島とはまた違った歴史があった。

まさしく、歴史は、立場によって全く違った顔を見せるのだ。